目次

1.微生物と水 〜関わりの始まり〜

2.考えが変わったきっかけ

3.湧水と微生物

4.現場の土壌と今後の土壌

5.化学肥料と微生物

6.自然の法則を知る

7.正しく使う

1. 微生物と水 -関わりの始まり-

私は大学時代、物理・化学を専攻していました。

当時から水というものに興味があり、中でも水の浄化に興味を持っていました。

しかし専攻が物理・化学だったため、当初は目の細かい濾紙に水に圧力をかけて濾過をするということに興味がありました。

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2. 考え方が変わったきっかけ

この興味の方向が180度変わった出来事がありました。
仲間たちと屋久島に行った時です。
そこでは喉が渇けば湧水を汲んで飲んでいました。

お腹が空いたら飯盒炊爨で湧水を汲んでご飯を炊くということをしていました。

そんな生活の中でアトピーを持った一人の人に変化が現れました。
彼女は大学病院の看護師でステロイドは塗らないというスタンスでしたのでアトピーは少し大変そうな印象でした。

しかし、屋久島での生活を少し続けた頃、アトピーがましになっていたのです。

この原因を仲間と話し合っていたところ、生活している都会との違いは「水」ではないかという結論に至りました。

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3. 湧水と微生物

自然の中の水だから体に良いのかと考えたのですが、屋久島の雨水を飲んで同じ効果が得られるとは考え難い、さらに考えを進めていく中で湧水に至りました。

湧水は降った雨が一度土壌に浸透し、地表に出てくる水です。
この湧き水になるまでに何が関与したのでしょう。
その答えが微生物だったのです。

雨水が土の中に浸透する、その土の中で微生物の関与があって湧水として出てくる。
その水を飲むことでアトピーが綺麗になった。

今までは化学的な作用で水を綺麗にしようとしていましたが、生物的な処理で水を綺麗にすると、同じ生物である私たち人間や動物・植物などにかなりプラスに作用するのではないかという考えに至りました。
これが微生物と最初に関わるきっかけです。

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4. 現状の土壌と今後の土壌

農業や畑の土に対して、個人的見解を述べさせていただきます。

農業と化学肥料は切ってもきれない関係です。
しかしこの化学肥料は様々な面から見て答えを出さなければならないもので、一概に良い悪いと言えるものではありません。

人類との歴史は飢餓との戦いです。
狩から始まり、飼育や植物を育てるというスタイルになっていきました。

農作物はその時の気候や畑の状況により左右されることが多く、安定した収穫物を得たいと考えた時に、一番効率が良いのが化学肥料です。
メリットは安定した収穫物です。

これで人類は飢餓からの不安を拭うことができたかと思います。
しかし土地が痩せてしまうというデメリットがありました。

どうしてこうなってしまったかというところに微生物が関与しているのです。

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5. 化学肥料と微生物

化学肥料を使用する前までは化学肥料の代わりに堆肥を畑に撒いていました。

堆肥というのは有機物を微生物を使って醗酵させて完熟させたもので、この堆肥を畑に入れて肥料として使っていました。

酵させるには手間と技術が必要で、微生物を使いこなすというのは簡単なことではありません。

一方化学肥料は誰でも撒けば使え、手間も技術もかからず、安定された収穫物を得ることができます。
これは大きなメリットです。

しかし化学肥料を使っていると微生物という存在を忘れがちになってしまいます
微生物のいない畑を私の言葉で表現しますと不自然な状態なのです。

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6. 自然の法則を知る

私自身、農業・林業・水産業・畜産をやってみて気付いた事は、自然というものは何人も犯すことのできない大きい法則があり、その法則に従って人が営めば自然なことなので半永久的に続けることができる。

しかし人間の都合によって物事を進め、不自然になってしまったものは「自然」には受け入れられず、長続きできない

感覚の世界で分かると感じる方もおられると思いますので、難しいことではありません。
ここでのポイントは化学肥料も農薬もある程度は必要だということです。

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7. 正しく使う

人は飢餓の歴史だったので、安定した農作物を取ることは人類の大きな問題でした。
そのための農薬だったので、これを否定することは、人の歴史の否定になってしまいます。
一概に否定するのは良くないと考えます。

しかしその弊害もありましたので、この弊害をいかになくしていくのかという課題が出てきます。

一つは農薬や化学肥料の使い方です。
便利だからとたくさん使ったり、沢山撒けばそれだけ植物が育つのかと大量に使ったりすると問題が起こります。

農薬や化学肥料は毒なのか、問題なのかと申しますと、もちろん有害な面もありますが、オーガニックが全部が全部「安全か」と言えばそれはまた違うと思います。

自然界にも毒はあります。天然の毒もあります。
微生物を使うのも醗酵させれば問題はありませんが、多くの方が腐敗させています。

食べ物を例に考えてみましょう。
醗酵したものを食べれば体にいいですが腐敗したものを食べたら体に悪いですよね。

畑に入れるものも醗酵させて完熟させたものを入れればプラスに働きますが、多くの方が醗酵と腐敗の違いがわからず、腐敗したものを畑に巻いて、畑の中の病原菌を増やしてしまっているケースを多々見てきました。

これがオーガニックでも問題が生じると述べた理由です。

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8. 微生物が支える生態系

農薬や化学肥料の恩恵はありますが、それ以上に使い方を間違えてしまうと弊害を生んでしまいます。

それは農薬の使いすぎでその土地に土着の微生物がいなくなってしまっているということです。
この微生物たちがいないというのが最大の問題です。

私たち生き物には生態ピラミッドというものがあります。
私たち人間はピラミッドの上の方、捕食動物の中でも一番上です。

そして動物がいて、その下に植物がいます。さらにその下には微生物がいます。
底辺の微生物がいないということはこのピラミッドが成り立ちません。

この微生物が極端に少ないところは地球上に2つあります。

一つは非常に寒い「極」の部分、北極・南極です。
この部分は寒すぎるので微生物が極端に少ないのです。

微生物の数が少ないと、そこにいる植物・動物も少ないということが分かります。

もう一つは砂漠です。砂漠は水がないので微生物の数もかなり少ないのです。
微生物が少ないので砂漠にも植物も動物の種類も少ないのです。

微生物が少ないところは生態系のピラミッドの底辺が少ないので、
その上に生存する生物も少なくなるのです。

これはとても単純なことなのですが、とても大切なことです。

極であろうが砂漠であろうが、その環境が過酷だったために微生物は少ないのですが、畑で散布する薬剤を巻くと病原菌は減りますが、醗酵菌も同じく死んでしまいます

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9. 微生物を育て育む未来へ

微生物が減り続けた未来は想像するに容易いことだと思います。
これが畑で起こっていることです。

畑に微生物の数が少ないということは、畑の地力がなくなっているということです。
地力の少ない畑で良い農作物を沢山とることは不可能です。

そこで私はその土地に土着する微生物をどのように増やして活性化させるのか
これに長年従事してまいりました。

私にとって「良い土」というのは微生物が沢山いて活性化していること、その微生物も人にとって有用な醗酵菌が主導権をとっているということ。

かといって人にとってあまりよくない病原菌等の腐敗菌は排除するのではなく、いても良いのです。逆にいないと困ります。

しかしあくまでも主導権は醗酵菌という図式がしっかりとできている畑。

これが良い畑の条件です。

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10. 化学肥料の高騰について

近年、ロシアとウクライナの戦争によって化学肥料の高騰を目にするようになりましたが、よくよく調べておりますとこの戦争によるものもあるのですが、この戦争の前の年から世界的に化学肥料が高騰していました。

本当の理由は世界人口の増加という世頃にあるようです。

中国・インドなど人口を多く抱えている国が国民の食糧を賄うために食料の増産をしなくてはなりません。

その食料の増産に不可欠なのが化学肥料なのです。需要が増えたのです。

今まで肥料を輸出していたのが、自国の食糧を確保するために需要に対する供給が追いつかなくなりました。

これが化学肥料が高騰している一番の理由です。
このような理由により、高騰した化学肥料の値段が今後下がるとは考え辛いのです。

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11. これから提案したい農業の在り方

農業にとって大切なのは化学肥料の量を減らし、農産物の生産維持をすることです。

微生物が肥料の代わりとなる栄養素を土の中で生産することで、化学肥料を減らし、生産量の維持ができると考えられます。

有機肥料をどのように使い、畑の微生物をどう活性化させるかということが要となります。

今大きく農業のシステムが変換する時期だと思います。

2022年から2024年にかけて世界的に大きなターニングポイントになるかと思います。

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12. 醗酵させた水で土を変えていく

肥料の高騰は気象の変化などにより起こるだろうと想定しておりましたが、5〜6年先だろうと考えておりました。

それが肥料の高騰は1.5倍となり、前倒しで起こってしまいました。

これに対して我が社ができることを考えた結果、水そのものを醗酵させようということに至りました。
その水で農作物を作ろうという技術です。

まだこの水だけで作物を安定的に収穫するのは難しいですが、
減農薬・減肥料というところまで進みました。
ゆくゆくは無農薬を目指していきたいと考えています。

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13. 水の醗酵が変える未来

微生物で水を醗酵させるというイメージは難しいかもしれません。

前例がないので、どの言葉が適切か考えたのですが、熟慮の結果「水の醗酵」が妥当と考え、醗酵水と呼んでいます。

水田・水耕栽培・畑、田んぼなど、微生物等で醗酵させた水とミネラルを使うことにより、微生物を上手に使った技術は水産・酪農・畜産にも応用が効きます。

水産においても醗酵水を餌に使うことで魚の生育が早くなります。
同じように醗酵水を飲ませることで鶏・豚・牛の腸内環境が醗酵菌が優位になるので、動物の免疫力が向上します。

動物が健康になるので肉質や牛乳の品質が上がるということです。
この技術は日本だけでなく海外にも広めていきたいと思います。

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